【介護福祉士国家試験】障害の理解🌸(令和3年度出題・問題88・過去問解説25)
過去問解説25
半側空間無視は脳卒中などによる脳の損傷(特に右脳)が原因で、左右どちらかの空間に注意が向かなくなる症状です。片側の空間を無識に無視してしまうため、食事のときに片側に食べ残しが見られるのが典型的な症状ですね。失行や半盲との違い、根拠を押さえて自信を持って解答しましょう😊
○ 1 . 食事のとき、認識できない片側に食べ残しがみられる。
設問の通り。
✕ 2 . 半盲に対するものと介護方法は同じである。
半盲とは、視野の半分が見えていない状態で自覚があります。一方、半側空間無視は見えているが認識できていない状態で本人の自覚が乏しいことが多いです。患側への注意そのものが欠落している場合があり、介護方法は異なります。
✕ 3 . 失行の1つである。
失行とは、認知症などが原因で目的に沿った適切な動作を行えなくなることを指します。
✕ 4 . 本人は半側空間無視に気づいている。
自覚が乏しい場合が多いです。患側への配慮が低下している場合もあるので、車椅子のブレーキをかけ忘れたり、患側の腕を体の下に巻き込んでいても気付かなかったりすることもあり注意が必要です。
✕ 5 . 認識できない片側へ向かってまっすぐに歩ける。
認識できない片側へ曲がっていったり、物があっても気付かずにぶつかったりするので注意が必要です。
監修:日本介護福祉士会 広報委員会