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【介護福祉士国家試験】社会の理解🌸(令和5年度出題・問題13・過去問解説52)
過去問解説52
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この法律は、障害者が障害を理由に不当に差別されることを防ぎ、平等な社会参加を推進するために制定されました。具体的には、合理的配慮提供や障害者基本法の理念を実現する仕組みが含まれています。設問の選択肢を見ながら、この法律の目的や適用範囲を思い出し、正確な内容に基づいて適切なものを選んでみましょう。
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✕ 1 . 法の対象者は、身体障害者手帳を交付された者に限定されている。
対象者は身体障害手帳を所持している方だけではなく、知的障害、精神障害、その他、身体・精神・知的の障害の枠にとどまらず、日常生活や社会生活に相当な制限を受ける方々も対象となり、広い範囲の方が含まれます。
✕ 2 . 合理的配慮は、実施するときの負担の大小に関係なく提供する。
合理的配慮は、障害のある方々の人権が障害のない方々と同じように保障されるとともに、教育や就業、その他社会生活において平等に参加できるよう、それぞれの障害特性や困りごとに合わせて柔軟に実施されます。
✕ 3 . 個人による差別行為への罰則規定がある。
個人への差別をした事で直ちに罰則を受けることはありえないが、監督庁から指導を受けていたにも関わらず改善が見られない場合等は罰則を受ける可能性がある。
✕ 4 . 雇用分野での、障害を理由とした使用者による虐待の禁止が目的である。
雇用分野による差別的な関わりを禁止するだけではなく、障害者差別への普及啓発や、障害者の権利侵害を防ぐことも目的としている。
〇 5. 障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定された。
設問の通り。障害者差別解消法は、障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定されました。
監修:日本介護福祉士会 広報委員会