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[第2部]職員も。ご利用者も。経営者も。三方良しの理想の介護を実現するために、職能団体として何ができるのか真剣に考えてみた

みなさん、こんにちは。
日本介護福祉士会note編集部です。

介護現場の生産性向上に関するこれまでの経緯や、当会が新たに開発した「デジタル・テクノロジー基本研修」についてお届けする企画、第2段です😀



デジタル・テクノロジー基本研修誕生の経緯

前回の記事で、テクノロジーの導入による介護現場の生産性向上については、介護現場から懐疑的・批判的な意見が多いということをご紹介しました。当会が実施したアンケートでも、本当にたくさんのご意見をいただきました。

・テクノロジーには限界があり、人間の代替にはならない
・安全性が損なわれるのではないか
・新しい技術を導入することで、逆に職員の負担が増えるのではないか
・現場の負担が増えることで、サービスの質の低下や離職の増加につながるのではないか、など。

ただ、介護現場の生産性向上について懐疑的な方々も、テクノロジーそのものを否定しているわけではないと思います。
PC、スマホなどの情報機器や冷蔵庫、炊飯器などの家電は今やどこの家庭にもある生活必需品ですし、テクノロジーを上手に活用することで、私たちの暮らしは豊かに、便利に進化してきたと言えます。

テクノロジーやICT機器を効果的に活用できるようになれば、介護現場での業務改善が進むのではないか。
業務改善が進むことで介護現場の皆さんの負担軽減が進み、心と身体にゆとりが生まれることでさらなる業務改善が図られる。
また、日常の業務にゆとりが生まれることで、より多くの利用者さんへの対応が可能になる、より丁寧な対応が可能になるなど、サービスの質の向上も図ることができる。

こうしたポジティブな循環が実現すれば、利用者さんにとっても、職員さんにとっても安全・快適な「良い介護」の実践が可能になるはずですし、多くの方に介護の仕事に魅力を感じていただける機会も増えていくのではないでしょうか。

そのためには「介護現場の生産性向上」や「業務改善」がトップダウンで強制的におこなわれるのではなく、現場サイドからのボトムアップで進んでいく必要があります。
日常業務や利用者さんの状態、施設設備や備品、介護職チームの状況など、現場の状況を最もよく理解している現場スタッフが自発的に取り組まない限り「高額な機械を導入したけれど、使い勝手が悪く活用していない」「テクノロジーによって業務負担が増えた」といった悪循環に陥ってしまう事態にもなりかねません。

こうした思いから当会では、デジタル・テクノロジーの効果的な活用を通して、介護現場の業務改善をリードできる人材を育成するためのプログラム「デジタル・テクノロジー基本研修」を開発いたしました。


デジタル・テクノロジー基本研修の目的、概要について

デジタル・テクノロジー基本研修の目的はあくまで「総合的な業務改善スキルの獲得」にあります。
業務改善のためのアセスメントから計画立案、目標設定や進捗管理、チーム内スタッフへの助言指導などのサポートスキル、業務改善実施後の効果のモニタリングなど、幅広い能力が総合的に獲得できる研修内容となっています。

「デジタル・テクノロジー基本研修」という研修名になってはいますが、テクノロジー導入ありきではなく、介護現場の業務改善について学びを深める中で、ツールとしてテクノロジーの効果的な活用について学んでいくようなカリキュラム構成です。

デジタル・テクノロジー基本研修チラシ。
詳細はページ最下部の当会HPよりご覧ください✨

研修プログラムはオンライン動画視聴による個人学習と、zoomによる参加型学習(集合研修と呼んでいます)を組み合わせて構成されています(一部のコースでは会場参加型もあります)。
集合研修はお勤め先のテクノロジー導入状況により、2日もしくは3日間と日程が異なります。


研修受講をお考えの方へ

以下の2つの要件を満たす方であれば、当会の会員資格の有無、介護福祉士の資格取得の有無に関わらず、どなたでもご参加いただけます。

・介護現場での実務経験が3年以上ある方
・自職場での業務改善や介護ロボット・ICT導入に取り組みたい方

また、この研修は厚生労働省の令和5年度補助金事業として認定された研修のため、今年度の受講者については参加費無料となっております。
お仕事や家庭の状況等でお忙しい方々でも参加しやすいよう、オンライン学習をメインにプログラムを構築しましたので、ご興味のある方はぜひお気軽にご参加いただけますと幸いです。

参加申し込み方法等の詳細は、当会公式ホームページよりご確認いただけます。

いかがでしたか。
介護現場の生産性向上については多方面から賛否両論出ていますが、当会としては今後も各種人材育成のためのプログラム開発や、お役立ち情報の発信など、介護現場で日夜奮闘しておられる介護職員の皆さんを少しでも応援できるよう、努めてまいりたいと考えています。


第1部はこちらから👀


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