【介護福祉士国家試験】生活支援技術📙(令和3年度出題・問44・過去問解説5)
過去問解説5
食事の介助に関する基本をマスターすれば、得点源間違いなしです!ケアに携わる上では、必ず必要になりますので、しっかり覚えましょう。
✕ 1 . 食事の時は、いすに浅く座るように勧める
食事の時は、体幹が傾かずまっすぐに座り、いすに深く腰掛けお尻から膝までが椅子の座面につく位置に座る。両足の裏が地面につくように、利用者の身体にあった椅子を用意したり、足台などを使用することも大切である。いすに浅く腰掛けると、姿勢が崩れて座位が不安定になることで、誤嚥のリスクが高まる。
✕ 2 . 会話をしながら食事をするように勧める
楽しく美味しく食べるために、食事の際のコミュニケーションは大切であり、口の中に食べ物が入っている状態で話しかけると、咀嚼や飲み込みに集中できなかったり、飲み込みのタイミングがずれたりして誤嚥のリスクが高くなる。食事中に会話をする際は、口の中の食べ物を飲み込んだことを確認し声をかけるようにする。
✕ 3 . 食事の後に嚥下体操(えんげたいそう)をするように勧める
嚥下体操は、唾液の分泌を促し、顔や首の筋肉の緊張をほぐし、鍛えたりすることで、誤嚥の予防・口腔機能の維持・回復を目的としており、食後ではなく、食事の前の準備として行うようにする
〇 4 . 肉、野菜、魚などは柔らかく調理をするように勧める
記述通り。野菜は繊維の少ないものを選び、やわらかく調理する、肉や魚は筋切りしたり、たたいてやわらかくして、焼きすぎたり加熱しすぎないようにする。
✕ 5 . おかずを細かく刻むように勧める
おかずを細かく刻むと口の中でバラけて、うまく咀嚼できなくなる。飲み込む際にも食塊形成ができず、誤嚥する可能性がある。嚥下障害がある場合は刻むのではなく、食べやすい大きさにするか、バラけやすい食品には、あんかけ風のとろみをつけてバラけるのを防ぐ必要がある。
監修:日本介護福祉士会 広報委員会